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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
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「家のコトは生きるコト」視察 文責:松井健太朗 (神谷インターン9期生)

スタッフブログ |

「家のコトは生きるコト」視察 文責:松井健太朗 (神谷インターン9期生)

(スケジュール)

14:00 竹見台中学校 会議室にて集合

14:30 授業開始

15:20 授業終了

15:30 会議室にて振り返り

16:35 振り返り終了

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【概要】

会議室にて家事塾が作成したカードのサンプルを見ながら、家事塾の辰巳渚さんが

どのような思いで家事塾を立ち上げ、現在運営されているかという話から始まった。

「家のコトは生きるコト」。この言葉は家事塾の考えであり、辰巳さん曰く、

家事をするということは、生きていくことと同等の意味をもつ。

家事をすることの重要性を説く中で若者の自立支援を行っている。

その重要性を説く手段として、今回も中学生に対しても用いられたものなのだが、

ある特別なカードがある。このカードをつくる上で参考にされたのは、

イギリスのシェルターという機関であり、具体的な問いかけが大人の成熟へ

向かわすのではないか、という考えがその機関にある。

つまり、「大人とは一体どんな人のことだろう。」と問うのではなく、

今回のカードの質問にもあったが、

「1人暮らしでできないと困るのはどっち?a. 料理b. 片づけ」

といった具合で若者に問うのである。

今回はそのカードを用いて、竹見中学校校長の島村敏生校長によって授業が行われた。

生徒は何をこの6時間目にするか知らされていなかった。

その中で、まず生徒は自分チェックシートⅠを手渡される。

そのシートの質問内容は、「1.いつか家を出たい(1人暮らしをしたい)か

どうかの今の気持ちを、0%から100%で表現しておこう。」、

『2.あなたは、「今、自分は自立している」と思うか。0%から100%で表現しておこう。』

の2つであり、それぞれの質問に対して理由も聞いている。

5分程時間をかけ、このシートを生徒が記入した後、校長先生は授業の工程を、

パワーポイントを用いて説明していった。6~7名で1つのグループとなり、進行役を1人決める、

その進行役は教室の前にあるいくつかのカードから1つ選び、グループに持ち帰り、

意見交換をする、という流れである。

校長先生が示した注意点は、4つ

1、進行役はグループのみんなが発言できるようにする

2、みんなにわかりやすく意見を言う(結論を言ってから理由を言う)

3、良い意見や役に立つ意見はシートに書く

4、大人の意見にまどわされない(グループに最低1人は大人が混じった。)であった。

意見交換に10分、発見シートにまとめるのに2、3分という流れを2回、つまりどのグループも

2回カードをひき、2つの質問をグループで話し合った。

授業後に会議室にて振り返りを行っていた際に話にあがったのだが、

どのグループも意見交換がある程度できていた。

生徒は中学1年生であり、男女も混じりあったグループの中で、生徒にとっては

なかなか他人を意識して意見を言いづらいだろうという大人は想定する中で

ありながらも、意見交換はできていた。

授業後に会議室にて振り返りを行った際の内容は議事録が今後作成される予定である。

【感想】

私はこのワークショップをプロジェクトとして継続してほしいなと思いました。

今回のワークショップで特にいいと感じた点は、校長先生が授業をされたことです。

家事塾からも二方来られてはいましたが、校長先生がこのワークショップをおこなったことに

意味があったと私は考えます。

自身の中学生時代を振り返ると、恥ずかしながら校長先生の印象があまり残っていません。

生徒が卒業し、彼らが中学生の頃を振り返る際に、「そういえば、うちの校長先生は年に何回か、

大人になる、家を出るってことについて考えさせる授業をしてたな。」と思えたら、

それは素敵なことではないでしょうか。

学校というひとつのコミュニティーの中で、普段よく接する担任や教科の先生以外の

大人ともつながることができる機会を生徒がもてることは大切です。 自立してほしい対象はあくまで子どもです。

その子どものことをよく知っているのは親の次に学校のコミュニティーにいる方々だと思います。

学校側が持つ生徒の情報と家事塾側が持つ理念と専門知識がうまく交われば効果は

でるのではないかと、授業を見ていて感じました。

私は何事も継続する中でわかることがあると考えます。今回のワークショップも、

可能な範囲内で以後続けられる中で、より効果的な子どもを自立させる方法が

見えてくると思います。

文責:松井健太朗 (神谷インターン9期生)

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