アメリカ視察 (平成24年7月7日~17日)
7日から17日まで、
アメリカのワシントン、ニューヨーク、ボストンを龍馬プロジェクトのメンバーと視察してきました!
ドバイ、台湾、中国、シンガポール、マレーシア、ベトナムと続き7カ国目の視察で、初めて欧米にいきました。
我々龍馬プロジェクトのメンバーは、若い世代の政治家が党派をこえて、日本の将来ビジョンを考えています。
それには若いうちから海外の政治や世情を理解することが必要だと私が考えているので、毎年最低でも一度は海外から日本を客観的にみる機会を設けているのです。
これまではアジアの中の日本の立ち位置を考えてきましたが、やはり一番日本に影響を与えるアメリカを、大統領選の様子もみたいと考えて選びました!
全体的な感想としては、アメリカ人は日本の経済力をまだいくらかあてにしています。
一方で少子化や借金増加で日本の経済力が減退することを危惧していて、日本人がこれからどんな判断をするのかを見守っているようです。
特に、我々若い世代が人口的に逆三角形になった日本社会をどう再構築していくのかという課題を突きつけられました!
具体的には、女性の就労のさらなる活性化や移民政策への言及が多かったです。
また日本の政治の立て直しや学生などの海外留学も語られました。
いまのままいけば、中国はもちろん韓国よりも日本の国際的なポジションが下がる可能性もあるという示唆もありました。
そうした見方がある中で我々龍馬プロジェクトのようなチームが日本に存在することについて、皆さん大変な関心と興味をもって下さったというのが、私の感想です。
以下、時系列にそって視察概要を報告します。
まず、7日は日本の新聞社の駐在員の方々や原子力発電の専門家の皆さんと食事をし、アメリカの現状やアメリカ人の口にしない本音、10日間の視察の心構えを教えて頂きました。
8日は日曜日なので、スミソニアンなどワシントンの町を散策。14年ぶりのワシントンをまず体感しました!
9日はアーミテージ氏、シーラスミス氏、マイケルグリーン氏といった知日派の識者と意見交換しました!
まず、初っ端のアーミテージ氏から
『日本はこれからも世界の一流国として存在していきたいのか』と問われたのが印象的でした。
我々は『もちろんイエスだ!だから我々がここにいる』と答え、会話が始まりました!
お三方には、龍馬プロジェクトが考える自衛隊の国防軍化についてや原子力発電の今後についても聞きました。
自衛隊はほとんど軍ではないかとの意見もありましたが、我々は本当のシビリアンコントロールの下、せめてドイツ軍と同じように独自の判断で動け、反撃もできるようにしたいし、日米同盟を維持しながら自分たちの国を自分たちの力で守れる状態を作りたいと説明しました。
皆さん、概ねアグリーだとの反応でしたが、国内世論がついてこれるかと心配しておられました。さすがによくご存知です。
現状でも政治家が自衛隊をしっかりサポートできていないとの指摘もありました。
原子力発電については、日本の経済維持のために必要だろうというのが皆さんの意見で、アメリカも原子力発電は維持していくとのことでした。
また、国防を考える上では日韓の連携をしっかりやった方がいいとの指摘も頂きました。
10日は、上院議会外交委員会補佐官のマイケルシーファー氏との面会から始まりました。
シーファー氏曰く、今の日本に求めるのは、海賊対策などの平和維持活動、人道支援、ODA、希少資源の共同開発だとのこと。
日本からの積極的な提案も期待するとのことでした!
余談・
ODAといえば、ワシントンのタクシードライバーはアフリカからの移民が多いんですが、彼らに日本から来たことを話すと日本のODAに非常に感謝していると何度か言われました。(アメリカでの差別についてもたくさん聞きました。日本人も差別されているから、白人を信頼するなとも、、)
話をシーファー氏に戻すと、
日本の課題はTPPへの参加と韓国との慰安婦問題解消だとも聞きました。
アメリカでは皆さん日本のTPP参加を期待するといわれます(そりゃ~アメリカからすればそうなんです)。
また、韓国と日本の関係を皆さん言及され、アメリカでの韓国のプレゼンスをしました(それで急遽コリアンソサエティー訪問の予定を差し込みました)。
さらに原子力発電も追加的安全措置をとった上での推進を進めておられました!
10日の午後は、ワシントンポストなどの記者の皆さんと意見交換しました。
経済記者の方もおられ、
日本の経済課題は、人口減少、デフレ、多額の借金であり、
三つ同時に解決策をこうじないといけないと、指摘がありました。
また、アメリカにいても日本の若者に野心やバイタリティがなくなったように感じる、それが経済にも影響しているのではないか、実際はどうなのか?と問われました。
私は、残念ながらその通りかもしれない、だからこうして若い政治家でチームをくんで、意識啓発をしていると答えるのがやっとでした。
ただ、我々のようにアメリカまできて好き勝手にやりたいことをいう若者もいるんだと、アピールはしておきました(^_^;)
続いてIMFの方々から、
IMFの説明とIMFが日本をどう見ているかを二回に分けてヒアリングしました。
やはりここでも日本の人口減少による経済の縮小がメインで問われました。
社会保障の削減や女性の労働力の活用、移民政策などが対策であげられました。
総じて日本の財務省の見解に一致する内容のように感じました。
こちらからは中国やアメリカのように国内で通過を大量に発行して流通量を上げる政策を提案しましたが、上手く話が噛み合いませんでした。
もう少しじっくりお話したかったです。
10日夜は世界銀行のアドバイザーも務めるフランス人、コンゴ人の青年と会食。
日本で問題とされている世代間の格差はアメリカやヨーロッパでも共通課題なので、国際的な横の繋がりを作ろうという話や、フランスの少子化対策、原発への世論、アフリカの発展の展望などを語り合いました!
11日は早朝からアメリカの公立小学校を視察。アメリカ人の公共心や国を思う気持ちの教育についてヒアリングしました。
詳細はこちらに。 http://ameblo.jp/jinkamiya/entry-11300928095.html
次は日本大使館へ行き、アメリカの大統領選の様子や日米の懸案事項をヒアリングし、
国務省の日本部長のマークナッパー氏と懇談。
挙げらたテーマは先の二日とほぼ同じでしたが、日韓問題と日本の若者が外に出なくなったことへの詳しい言及が頭に残りました。
我々は龍馬プロジェクトの内容を正確に伝え、今後アメリカの若手政治家との交流の場をもつことをお願いしてきました!
さすがに41歳であのポジションにつく方です。かなりのキレものです。
今後の日米関係のキーマンになる方だと感じました。
午後は、オスプレイの事故の関連か、急遽国防総省のアポがキャンセルになったので、
代わりにペンタゴン、アーリントン墓地、ホワイトハウスを周り見学しました。
その後、ロイター社の記者の方と意見交換しました。
アメリカの大統領選の状況を教えてもらいつつ、震災後の日本の世情や政治状況をこちらから説明し、また、龍馬プロジェクトにも関心をもって頂いたので龍馬プロジェクトの政策や活動展望も語ってきました!
さらにその後、サミュエルズインターナショナルインスティテュートというシンクタンクを訪れ、日米関係を強固にする情報を教えて頂きました!
夜は、トモダチ作戦を指揮した海兵隊の方や別のシンクタンクの方を招いてワシントン最後の晩餐。
会食で話をするとより詳細で突っ込んだ話が聞けます。
また、メンバーがここにゲストと意見交換できるので、参加メンバーにもよい経験になったと思います。
海兵隊の方は日本の自衛隊の能力の高さをかなり褒めてくださっていて、楽しい会食の時間がもてました。
12日は、朝からアムトラックでニューヨークに移動し、
国連本部を訪問しました。改装工事で全ての施設はみれませんでしたが、教科書でみてきた本会議場に入れたのが感慨深かったです。
また、後半は国連職員の方から、エネルギー問題、環境問題をテーマにヒアリングをしました!
原発については将来的に事故などがあればコストの高い電力になるため、縮小の方向で試算が出されていることを知りました。
またこれまでは世界的にエネルギー問題を考える機関がなかったので、
数年前に事務総長の下に、
サスティナブルエナジーフォーオールという部署をつくり、発展途上国に現代的なエネルギーをどう供給するか、再生可能エネルギーをどう増やすか、省エネをどう進めるか、を考えておられるそうです。
エネルギー政策は各国の利害が絡むので難しいとおっしゃっていましたが、それでもステップバイステップで進んでいくことを期待しますし、
ここでこそ日本が国際社会で役に立つ仕事があるように我々は感じました!
13日はまたまた早朝から、日本人の立ち上げたニューヨークdeボランティアというNPOに参加させて頂き、ニューヨークのハーレムの学校で折り紙を教えるボランティアをしました。
中学一年生に教えましたが、日本の中学生より無邪気な印象でした。また、人種のるつぼのニューヨークが抱える教育課題も教えて頂き、よい体験となりました!
またこのNPOの代表の方からは、
翌日もレクチャーをして頂き、アメリカのNPO事情や日本のNPOとの違いについて教えて頂きました。
学生への教育にも想いのある方でしたから、今後連携を図っていけると期待しています!
昼からはニューヨーク市議会の議場を見学。二百年の歴史のある議場はなかなかの趣きでした。
その後は三人のニューヨーク市議の皆さんと意見交換。
ニューヨークには五つの区があり、800万の人口で、51人の議員がいます。
年間の予算は訳約70億ドル。
日本と同じく市長に予算の提案権がありますが、市長はその他個々の政策提案権をもたず、全て議会を通じて提案するそうです。
当然議会の責任は日本より重く、
議会には三百数十名の政策アドバイザーが公式について、彼らと共に政策を考えていくとのこと。
また議員は公費で7人ほど独自のスタッフを雇用できます。
さらに、ニューヨークには59のコミュニティボードと呼ばれる自治会のような組織があり、各ボードに50人ずつのメンバーが選ばれています(その半数はその地域の議員が指名する)。この組織通じて開発問題や地域行事をきめ、店の出店などもここの許可がいるそうです。
日本とは相当議会の重さが違います。議員はかなりの重職になります。
今回のような話を聞くと、日本の地方議会の改革は話が小さすぎるように感じました。
議会のあり方や議員の立ち位置から考えていく必要があります。
もっとアメリカでもいろいろ地方議会のヒアリングがしたかったですし、やはりヨーロッパの地方議会も調査したいと改めて感じました。
ニューヨーク市議会の後はコリアンソサエティーというシンクタンクで日韓問題のヒアリングをしました。
歴史問題など見解の違いはありましたが、お互いに未来志向での意見交換を考えた方がいいという点で意見が一致し、将来的に韓国の若い政治家との意見交換の機会をご提案いただきました。
夕方からは、
お世話になった外務省の方と会食をして、夜は国連職員の方にご自宅の屋上でのホームパーティを開いて頂きました。
ここまでの視察の過程をお話し、現地にいる日本人から日本の国益を考えた意見を教えて頂きました。
外国では様々な国の人がそれぞれの国益を考えて意見をいいます。
当たり前のことですが、日本の中にいるとなかなかそれがわかりにくい。
日本人がお人好しになる理由です。
しかし、日本人はそのお人好しを美徳と捉えたりする良い民族です。
外国にいき、外国人と話した後で日本人どうしで意見交換をすると非常にたくさんの学びがあります。
14日は土曜日で、官庁などはお休みです。ここは思いきりニューヨーク観光をしました。
朝市から、セントラルパーク、メトロポリタン、自由の女神、グランドゼロ、ブルーマン観劇、エンパイアステートビルなど、主たるところはほとんどいきました。
セントラルパークで週末を過ごすニューヨーカーや、地下鉄の整備、街の美観、接客など観光しながら観察しましたが、やはり日本の方が数段観光地としてはレベルが高いと感じました。
ただ日本の問題は言葉ですね。
15日は朝からまたアムトラックに乗りボストンへ。
せっかくきたからには、まず街をみたいと考え、行き当たりのトロリーツアーに参加。クルーズもついていました。
ボストン茶会事件のあったことでも有名なボストン、街のいたるところに歴史の足跡が見られました。
また、ワシントンより町が賑やかでやニューヨークよりもかなり清潔感があります。私が昔いたカナダに近い雰囲気です。
夕方からはハーバード大学を見学し、
夜はハーバードの先生方と会食。
日本人の英語力の問題や日本人の留学事情、日本の選挙制度について意見交換して頂きました!
また来日のおりには、龍馬プロジェクトで講演をお願いしました!
16日はまる一日移動で羽田空港にむかいました。
本当はもう少しボストンど時間がとれたら、議会見学とハーバードの学生との意見交換を入れたかったのですが、格安チケットできたので、時間確保ができずに残念でした。
今回は龍馬プロジェクト、過去最長の海外視察となりました!
総括すると、
今回の視察の主なポイントは以下のとおり。
一、年々増加する社会保障費をどう抑えるか?ー新たな社会保障システム
一、六十代以上のもつ資産を市場に引き出し、若い世代にどう所得移転させ、 経済のパイを大きくするかー成長戦略
一、労働人口をどう維持するか?ー移民、高齢者や女性の労働
一、若者の教育をどうするか?ー国際舞台で戦えるリーダー育成と、 国内で下支えする現場の即戦力
一、国防体制をどう考えるか?ー日本が国防体制を強化しても差し当たりアメリカは反対しなさそう、 国内世論を如何に形成するか
一、原子力発電をどうするか?ー短期的にはアメリカも原子力は継続して行きそうだか、 長いスパンでみるとやはり日本にはアメリカ追従のエネルギー政策はとれなさそう。
一、地方議会の役割をどう考えるか?ー今の地方議会では議会の力が十分に生きてこない。
高齢化問題やエネルギー問題は世界の先進国の共通の課題ですが、
アメリカなどは移民などを上手くいれてまだ日本より余裕があります。
となると日本がこうした問題のトップランナーを走っているのだということを再認識しました!
アメリカ人も日本を見ています。
このままでは日本は沈むよ、というメッセージも行間から感じました(韓国に軸足をおきつつあるのも保険のようなものかもしれません)。
彼らもしたたかに国益を考えて動いています。日本への心象は悪くなさそうです(震災後の日本人の対応への評価は高い)。しかし、日本の国力が弱まれば彼らはシビアに対応するでしょう。
やはり経済的にも軍事的にも、自分の国は自分で守る気概が必要です。
世界は競争の中で、強者がバランスをとって成り立っています。日本がそのバランサーでいられるかどうか?
我々若い世代の宿題は大きい。
けれども段階の世代以上が大きな比重をしめる日本において、選挙という民主主義のルールの中で改革は難しい。
小泉元総理や維新の橋下市長のようなカリスマが求められるのは、必然かもしれません。
しかし、過去の失敗から一部のカリスマで政治を動かしても長続きしないことも我々は学びました。
であれば、やはり国民世論を歓喜しながら、我々若い世代がチームを組んで親の世代以上の人たちを説得し、社会構造を変えて、世界のモデルを作るしかない。
難しい課題ですが、世界が見ている非常にやり甲斐のある仕事です。
やってやろうじゃないですか!
そんな気持ちを強くしたアメリカ視察でした!


























































