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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
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デンマークを視察して学んだことと次の行動

最近の動向, 視察・研修報告 |

1.今年のテーマと視察内容

2週間の欧州視察に来ています。

今回の視察は、昨年からの計画でしたが、9月に新婚旅行が入り、夏に予定していたイスラエル視察が11月にずれ込んだため、今年の秋は半分が海外滞在に、、。

なぜ、毎年海外視察を行うのかについては、昨年のデンマーク視察報告にまとめたので、そちらをご覧ください。

デンマーク視察 (平成28年10月23~29日)

昨年の視察テーマは、「女性の社会進出とその幸福度」についてでしたが、

今年はテーマを「日本のこれからを考える」と、私の中で決めていました。

そこで視察項目を、教育、農業、エネルギー、働き方、移民政策と幅広くして、

参加者の皆さんには、これからを考えるきっかけにしてもらいたいと思っていました。

視察の内容はこんな感じです。

欧州視察その1 デンマーク①

欧州視察その2 デンマーク②

欧州視察その3 デンマーク③

欧州視察その4 デンマーク④

欧州視察その5 スウェーデン

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2.視察での学びと私の活動

昨年の報告にも書きましたが、今回の視察でも改めて大きな学びと自分の考えへの確信を得ました。

そのいくつかをあげるとすれば以下のようなことです。

①「幸福度」を支えるものは、「安心と自己決定」であるということ

②一人の人間の力は大きく、自分の可能性を信じるところからしか新しい動きは起きないということ

③大きな運動を起こしていくには、必要な情報をみんなに届けるところから始めないといけないということ

④政治家は選ぶものではなく、育てるものだということ

②については、昨年のイスラエル視察でイエスの人生を学んだ時にも感じましたし、
最近台湾や香港の青年たちの話を聞いていても痛感します。

それは今回のデンマークでも再度感じました。

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①と②に共通するキーワードは教育の在り方です。

ここは後半のオランダでも確認していこうと思いますが、
私は日本の教育の現場は大きく舵取りを誤っているのではないかと感じるのです。

よく歴史認識や道徳教育の問題が挙げられますが、それ以前に知識偏重、学歴偏重の教育が日本人の思考力や感性、自己肯定感を抑え込んでいる気がしてなりません。

①と②の学びから私が強く思うのは、日本の教育をもっと自由化してほしいということです。

江戸時代の藩校や寺子屋のように、各地域での自由な教育を認めてもらいたい。

中には変な教育をする人が出てくるでしょうが、そこは親が判断して選べるようにすれば淘汰されます。

問題は、文部科学省が教育を管理してしまっていることです(予算や教科書などの検定制度など)。

今後、教育の無償化が進められるそうですが、おそらく文部科学省が認めた学校しか無償化されないので、
ますます自由な教育や多様な学校は認められなくなるのではと危惧しています。

私も結婚したので、いずれ子育てに入ると思いますが、世界の20か国以上の学校を見てきて、
悲しいことですが日本の学校で子供に教育を受けさせたいとは思えなくなっています。

私の知る人たちも同じ思いで、子供たちを海外の学校に行かせています。

しかし、日本人ですから日本で教育を受けさせたい。
となると、デンマーク人たちのように自分たちで学校を作っていきたいと思うのです。

当初は、市議会議員をしていた吹田市に新しい学校をつくろうと考えて、仲間を市長選に立てて戦いましたが、
ほとんどの市民には響かず、大阪維新の旋風に吹き飛ばされました(私たちの発信も下手でした)。

また、教育の充実を訴えても高齢者の票は見込めないのです。

そこで私が考えたのは、視察でも学んだ③の発想です。

つまり、必要な情報を届け、賛同者と共に運動を作っていくということです。

やっていることは、ネットでの動画配信、講演活動、塾の運営というもので、

全国を回って賛同者を集めてきました。

やっているのは政治活動のようなことです。

ビジョンを訴えて、賛同者を集めて、運動をつくろうとしているのです。

ただ、選挙となった瞬間に、未来のためにやるべきこと、やっていきたいことを訴えるのではなく、

有権者の目先の利益政権や他人の批判を言わないと聞いてもらえなくなります。

そこで、選挙は少し横において、全国や世界を回りながら、

日本の現状と課題世界が向かう方向性を考えてきました。

 

3.学びから学校をつくるというアクションへ

今回の欧州視察で感じているのは、自分の中の学びが確信に変わってきたなという感覚です。

繰り返しになりますが、やはり日本で私がやるべきことは教育です。

どんな教育か。

それは、知識や技能を身に着ける以前に、

世界の課題を考え、その改善のために自分には何ができるかを考えながら、

自分の人生を自分で自由に作っていく力をつける教育です。

日本でも一部ではこうした教育をやっています。
しかし、まだまだ不十分。

そして、子供だけにこれをやっても効果が薄いのです。
我々の親世代(30~40代)が自分たちが受けてきた教育を一回忘れて、
次世代の教育を是とする意識改革をしてから、子供の教育をやっていかねばなりません。

昨年の報告にもまとめましたが、デンマークには大人が民主主義を学ぶために作られたフォルケホイスコーレという学校があります。

民間で作れ、学ぶことやカリキュラムは自由なのに、国が補助金をだすという学校です。

私は、昨年デンマークを訪れて、9割近い国民が選挙に行く理由はやはり教育なんだと確信しました。

民主主義の教育とは、つまり哲学社会のしくみを学ぶ学校です。

 

4.イシキカイカク大学でやっていきたいこと

そんな学校を日本でも作りたいと思って構想したのが、昨年1月に開講する【イシキカイカク大学】です。

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今までは、ネットで部分的に発信してきましたが、歴史が好きな人は歴史の番組しか見ませんし、

政治が好きな人は政治関係しか見ません。

もっとトータルに社会のしくみ日本のこれからを考えるために学び、アクションを起こしていくには、

自宅でパソコンの前にいるだけでは不十分で、同じ思いを持つ先生や仲間と交流していくことが大切だと思います。

そこで、東京を発信源としながら、全国に情報を送り、その情報を受け取る人が一定の場所で交流できる空間をつくろうと思います。

そこに集まる人と、これからの日本を担う人材の育成や学校づくり、コミュニティーづくりをやっていこうと思っているのです。

まず大人が今の現状の問題や世界の動きを知らなければ、子供がどんな力をつければいいかわかりません。

ただ漠然と子供にいい教育を受けさせたいでは駄目だと思うのです

もちろん、子供の将来は子供の自由です。何か一定の方向性を押し付けることには賛同しません。

ただ、競争に勝って自分だけが幸せになればいい、という人を育てることに公共性はないので、

コミュニティーを形成する大人の意識をすり合わせるところから始めていきたいと思います。

そのためのファーストステップが【イシキカイカク大学】です。

是非、こちらの大学で一緒に学んでもらい、来年は一緒に海外視察などに行く仲間が増えることを期待しています。

人生を変えるには、行動を変えなければなりません。

行動を変えるには意識を変えなければなりません。

意識を変えるには、環境を変え、入ってくる情報を変えなければならないのです。

意識や環境を変える勇気のない人の人生は変わりません。

あなたの人生のリーダーはあなたです。

誰もあなたの人生を変えてはくれません。

今回の参加者の中からも、新たな一歩を踏み出す人が出そうで、ワクワクしています。

自分の起こした行動で、人が前向きに進んでくれることほど嬉しいことはありません。

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