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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
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中韓の仕掛ける歴史戦、日本人はひるまず立ち向かう

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歴史戦争。

そうまさに、歴史をテーマにした情報戦争が世界中で繰り広げらています。

日本の信用を貶め、孤立させる作戦。

戦前も日本は世界征服を企んでいるとデマを流され、最後は袋叩きにされています。

当時の日本人もまさか、世界征服を企んでいると貶められていると聞いても、あまりピンとこなかったはずです。

今も同じ。

相手は嘘でも100回いえば、本当になると考えてプロパガンダをしかけてきます。

まず、我々そのやり方を認識し、

ひるまず立ち向かわねばなりません。

展望・平成27年:「日本を大切にしたい」との多くの人の思い 戦後70年…中韓の仕掛ける歴史戦、日本人はひるまず立ち向かう
2015.1.9 07:00更新 産経

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建国記念の日に、フルオーケストラで「海道東征」を歌い上げる合唱団。聴衆約1300人を魅了した=平成26(2014)年2月11日、熊本市(大森貴弘撮影)

 新春の清気にひときわ粛然たるものを感じるのは、この新しい年が日本の戦後の大きな曲がり角になる予兆に満ちているからだろう。それは明るい予兆である。日本はこの一年、さまざまな逆風にさらされるだろう。だが日本人はひるまず立ち向かっていくだろう。筆者にはそんな予感がする。あけまして、おめでとうございます。

◆神は戦後、封印された

 この予感の理由は、今年が戦後70年という節目の年であり、そしてその戦後のいびつさを正そうとする日本人の姿をあちこちで見るからだ。中国、韓国からのこのところの日本攻撃、あるいは朝日新聞の慰安婦問題に対して、ごくふつうの日本人の、静かだが義憤を秘めたまっすぐな目、たどたどしくても義を通そうとする正直な声に、筆者は昨年一年間、いろんなところで出会ってきた。この国を大切にしたいと多くの人が思っていると、筆者は確信している。

 日本がさらされることになる逆風とは無論、歴史戦争だが、まずはそれを離れて、ここで二つの詩を引こう。

 「神坐(ま)しき、蒼空(あをぞら)と共に高く、/み身坐(ま)しき、皇祖(すめらみおや)。/●(はる)かなり我が中空(なかぞら)、/窮(きは)み無し皇産霊(すめらむずび)、/いざ仰げ世のことごと、/天(あめ)なるや崇(たか)きみ生(あれ)を」

(●=「むじなへん」に『兄の口が白』、に「二点しんにゅう」)

 北原白秋の詩、信時潔(のぶとき・きよし)作曲によるカンタータ「海道東征(かいどうとうせい)」の冒頭部。気高く、晴れやかにまた清らかに歌い出される。神話の神武東征を題材とし、日本と西洋の古典を融合させた音楽史上に残る傑作といってよい。全8章から成るこの曲で、日本という国の崇高さ、美しさが、雄大に可憐(かれん)に歌われている。

 だがこの曲は戦後、封印され、忘れられた。神武天皇の即位の年を起点とする皇紀2600年を祝う奉祝曲として、昭和15(1940)年に発表された曲だった。戦争にかかわった一切を断罪し、あるいは蓋をする戦後の風潮のなかで封印され、忘れられたのである。ちなみに信時は「海ゆかば」の作曲者でもある。この比類ない音楽も戦後、封印された。

 朝日など「左傾」病が…あの三島由紀夫が自決の直前に予感した「からっぽな経済国」

◆「神やぶれたまふ」

 むしろ戦後とは、民俗学者であり文学者でもあった折口信夫(しのぶ)が詩に表現したように、「神 やぶれたまふ」(「近代悲傷集」昭和27年所収)状態が続いた時代だったかもしれない。

 「神こゝに 敗れたまひぬ-。/すさのをも おほくにぬしも/青垣の内(ウチ)つ御庭(ミニハ)の/宮出でゝ さすらひたまふ-。」

 日本の神々はまさに宮を出て、さすらわざるをえなかった。神道への国家のかかわりを禁じた連合国軍総司令部(GHQ)の神道指令(昭和20年)のみによるものではない。独立後も左傾した風潮によって、政治家の靖国参拝や公費による玉串奉納が難ぜられ、その違憲性が問われてきた。日本の神々は左傾した論調によって、まさにさすらうことを余儀なくされたのである。

 八百万(やおよろず)の神々がこの国を離れることで土地の神聖さは失われ、開発や投機の欲望にさらされた。神々が結びつけていた人々のつながりも失われた。作家の三島由紀夫が自決の直前に予感したように、「日本」はなくなって、そのかわりに「無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残る」(昭和45年7月7日付産経新聞夕刊)寸前まで来ていたと筆者は考える。いや無機的でからっぽどころか、三島の死後、日本のなかの左傾勢力はさらに拡散し、自国を否定する「反日本的日本」にすらなりかねないありさまだった。

◆空隙を突いた歴史戦争

 建国の神話が遠ざけられ、自虐的な歴史観が支配的になった日本の空隙を突いて、歴史戦争は起こった。慰安婦問題で示されたように、日本をおとしめる日本の左傾勢力が自らこの戦いを招いた側面は相当に大きい。

 戦後70年となる今年、中国、韓国はさまざまな歴史攻撃を仕掛けてくるだろう。昨年11月に実現した日中首脳会談は、これまでの日中関係を考えれば一歩前進ではある。中国側が求めてきた靖国神社不参拝などの条件を受け入れなかったのは、日本側の外交的勝利といってよい。しかし合意文書の文言は、双方が歩み寄っただけにそれぞれが自国側に引き寄せて解釈することができる。

 たとえば第2項「双方は、歴史を直視し、未来に向かうという精神に従い、両国関係に影響する政治的困難を克服することで若干の認識の一致をみた」。中国からすれば、靖国参拝に限らず歴史問題で自分たちの意に沿わないことがあれば、「合意をほごにするのか」ということができる。実際、昨年「国家哀悼日」として制定された12月13日の南京事件の追悼式典で、習近平国家主席は「(日本)民族を敵視すべきでない」と関係改善に配慮するかのような表現を使いつつ、事件の犠牲者を相変わらず「30万人」とし(それが過大であることは実証研究が示している)、日本を批判した。

 こうしたスタンスで今年も中国は日本に圧力をかけてくるだろう。すでに中国はロシアとの間で、戦勝70周年記念行事を行うことで合意している。南京の哀悼日だけでなく、昨年は「抗日戦争勝利記念日」(9月3日)も新たに制定された。さまざまな節目に中国は日本を非難してくるだろう。そして韓国は中国の出方を見ながら、さらに激しく日本を攻撃してくるだろう。

◆日本人は屈しない

 だが日本人が屈することはない。最初に書いたように、静かだが義憤を秘めたまっすぐな目、たどたどしくても義を通そうとする正直な声が、私たちの周りには満ちているではないか。それは左傾新聞や中韓がいうような「右傾化」などでは決してない。日本人が日本人として背筋を伸ばそうとしているのだ。

 荒々しい風が今年も吹き荒れるだろう。しかし日本人が歩む道は瑞兆(ずいちょう)に満ちているという気が、筆者にはする。戦後70年という節目の年、神々は再びこの国を導こうとしているのではないか。 (大阪正論室長) =随時掲載します

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