日々の活動やニュースに対する考え、視察の報告などをブログにまとめています。

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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
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衆議院選挙を終えて ~一つの体と一つの心で~

最近の動向 |

昨日で選挙が終わり結果が出ました。

今回は選挙を振り返り、気付きと今後の抱負をまとめます。

私が応援していた自民党のとかしきなおみ候補も、皆さんのご協力のおかげで3度目の当選を果たしました。

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一方で維新の党の候補者も比例復活を果たしましたので、吹田の政治構図は変わらないまま新しい年を迎えることになります。

それは、小さな地元の話(政治家には大切な話ですが)で、国全体を見ると大方の予想通り与党の大勝となりました。

しかし、①過去最低の投票率、②共産党の躍進、③沖縄での自民党候補全敗という点で私は大きな危機感を感じています。

①過去最低の投票率
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今回の結果を見て思うのは、国民は決して自民党を強く支持したわけではないということです。

選挙をやっていてもそれは強く感じました。

ほかに選択肢がなかったのです。

野党第一党が社会党の残骸のような民主党になるわけですから、どうしようもありません。

このままでは日本の政治はさらに劣化しそうです。

少なくとも与党となった自民党・公明党は、今回の結果を正面から受け止め、国民の政治意識を高める啓発を行うべきです。

選挙に行くことの大切さ、国の未来を考えて政治に参加することの大切さを国民が忘れ、

「政治は政治家の仕事だ」とみんなが思考停止してしまわないように教育や啓発をしていかねばなりません。

野党は、イデオロギーや政策を整理し、こちらも国民に分かりやすい与党との違いを提示し、それぞれの党の確固たる支持者を集めて行く必要があると考えます。

②共産党の躍進
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野党として一番の候補者を出し、一番主張が分かりやすかったのが共産党だったのでしょう。

ただ、街頭に立っていて怖いなと思ったことは、共産党の支持者を名乗る方々が、

「安倍総理は戦争をしようとしている」と本気で信じて選挙をする私たちに抗議をされてきたことです。

私は「総理も我々も戦争したいなんて考えていない。戦争なんてしてもメリットは何もない。」

と答えていましたが、人は信じ込むとこうなるのか、と思いました。

しかし皮肉なのは、日本が軍備を増強しなければと思わせる一番の対象は「中国共産党」と「人民解放軍」なのです。

「日本共産党」の皆さんは、議席も大幅に増えたことなので、是非議員団を北京に送っていただき、

「中国共産党」の皆さんと平和維持のためのロードマップを描いて、与党に提案していただきたいと思います。

戦争は仕掛ける相手がいなければおきませんから、いくら戦争で儲かるであろう人に炊きつけられてても大丈夫なように是非話し合いをしてきていただきたい。

現状において、中国共産党に対して日本共産党が何もアクションをおこせないなら、日本共産党に「共産主義」と「平和」を語る資格はないように思います。

③沖縄での自民党候補全敗

以前から沖縄の政治状況は注視してきましたし、沖縄県知事選でも現地まで行ってインタビューしましたが、
今回の選挙結果を見て沖縄の政治状況と沖縄県の皆さんの意識の認識が甘かったと反省しました。

今までは地元メディアの報道を改めれば、いくらか改善できると考えていましたが、もっと抜本的に政府に対する不信感を払拭するアクションが必要です。
今のままでは、沖縄の保守政治家は生きていけないし、本当にどこかの国に乗せられて「沖縄独立」運動が起こってくるかもしれません。

これまでも政府は沖縄にはかなり特別な支援をしてきたと思いますが、お金や開発では解決しない根深いものがあるのですね。

沖縄の問題については、私ももっと深く考えていきますし、皆さんももっと関心をもって見ていっていただきたいと思います。

さらに、国際社会に今回の選挙はどう写ったでしょうか。

米国、日本の役割に期待 アベノミクスに不安も – 政治・社会 – ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20141214/frn1412142238011-n1.htm
【ワシントン=加納宏幸】米国のAP通信は14日、衆院選で与党が「地滑り的な勝利」を果たすと速報。安倍晋三首相が政治・経済の改革、さらには長期的な目標である憲法改正を前進させるという目標の成算が大きくなるとした。
米政府高官は首相の政権基盤が強まることで「日米防衛協力の指針」(ガイドライン)の再改定や集団的自衛権の行使容認が進むことを期待する。ただ、米カーネギー国際平和財団のジェームズ・ショフ上級研究員は共産党が議席増の見通しとなったことなどを挙げ、「首相は安全保障法制や憲法問題などで、穏健な公明党と調整して進めることになる」と予測した。
また、米アメリカン・エンタープライズ研究所のデレク・シザーズ研究員は経済政策をめぐり、「選挙後すぐに構造改革に取り組まなければ経済停滞は続く。安倍政権にとり最後のチャンスだ」と述べた。

露、安定的関係に期待 「共に任期18年まで」 – 政治・社会 – ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20141214/frn1412142240012-n1.htm
14日投開票の衆院選で自民、公明の与党の勝利が確実になったことで、ロシアは日本との関係の安定的発展に向け好意的な捉え方をしているとみられる。
日ロ外交筋は「プーチン政権、自公政権共に、任期は2018年までだ」と同じペースで問題解決に取り組む環境ができるとの見方を示している。
投票が締め切られた直後、タス通信やロシア通信は日本メディアを引用し、与党勝利の見通しを速報した。ロシアの日本研究者は投票開始前、インタファクス通信に、与党が勝てば「日ロ関係にポジティブな影響の方が多い」と語った。(共同)

韓国・聯合ニュース「長期政権に道」と警戒感も – 政治・社会 – ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20141214/frn1412142233010-n1.htm
【ソウル=藤本欣也】韓国の聯合ニュースは14日、日本の衆院選に関し「連立与党が圧勝 安倍“1強独走”長期化」との見出しで報道、「集団的自衛権の法制化、憲法改正など“普通の国家づくり”の弾みになる」との見通しを伝えた。
韓国では、今回の衆院選について、安倍晋三政権の独走にブレーキがかかるか否かの分(ぶん)水(すい)嶺(れい)になるとみていた。それだけに、慰安婦問題や歴史認識をめぐり譲歩姿勢を見せない首相に対し、聯合ニュースは、この勝利で「5年以上の長期政権への道を開いた」などと警戒感をにじませている。
安倍政権下で進行する円安・ウォン高の経済的影響を受ける韓国では、アベノミクスが争点となった衆院選への関心が高かった。アベノミクスが信任され、「既存の経済政策が固守される」(同ニュース)ことへの失望感も広がりそうだ。

日本の「右傾化」警戒も 中国新華社が速報 – 政治・社会 – ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20141214/frn1412142231009-n1.htm
中国の国営通信、新華社は14日、衆院選で自民、公明両党で300議席をうかがうと日本メディアの見通しを速報、関心の強さを示した。中国は衆院選を受け安倍政権の歴史問題での「右傾化」が進むことを警戒する一方、長期政権化の可能性が強まったともみている。日本側の出方を見ながら関係改善を徐々に進めていく構えだ。
当面は、開催の方向で同意している日中韓外相会談を通じ日中韓首脳会談開催の可能性を探っていくとみられる。
ある中国の日本専門家は中国メディアに対し「安倍晋三首相は中国との関係改善を必要としているが、そのために歴史観や戦争観を改めることはしないだろう」と述べ、急速な関係改善は困難との見方を示した。(共同)

アメリカは相変わらず、ロシアは安倍総理続投で好意的、韓国はがっかり、中国は想定内でこれから日本とどうつくあっていくかを模索といったところでしょうか。

今回の選挙期間中、街頭演説を何度もさせていただきましたが、自分の選挙ではないので、言いたいことは本の少ししか言えませんでした。

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その中で言っていたことは、

「世界情勢をみて日本の方向性を考えよう!」ということです。

もっと詳しく話したかったのは以下のようなこと。

「今、アメリカとロシアがまた争っています。

中国はロシアに接近しつつ、アメリカにも圧力をかけています。

そんな中で日本がどう立ち回って、安全と経済的なメリットを享受しつつ、

アメリカからも徐々に自立していくかを考えていかねばならない。」

そんな意識をほとんどの国民が持っていないわけで、

私は政治家として有権者にそんな訴えをしていくために、まず有権者の皆さんに分かってもらうという啓発活動をしなければなりません。

憲法改正、新憲法の制定なども当然やっていきたいわけですが、

今の国民意識の中でそれを訴えても、ほとんどの人が賛同してくれません。

むしろ靖国参拝と同じように、安倍総理が国粋主義者扱いされて、

海外からも叩かれ、日本が孤立していくだけです。

日本は敗戦国です。国連には敵国条項もあります。

アメリカも中国も日本が強い国になることは望んでいません。

だからといって日本国民が今のまま、自分の生活やお金のことだけ考えていたら、

いずれ日本は中国などに飲み込まれて消えてなくなります。

戦争などないままにでも。

今の安倍政権は、溶けていきそうな日本をなんとかするチャンスの政権です。

歴史を見つめ、将来の日本人のことを考えて、今を生きる人が増えることしか、私には解決策が思いつかない。

そこに保守も革新もないように私は考えています。

詳しくは、今月出版しました私の著書にまとめましたので、是非ご一読ください。

http://www.amazon.co.jp/dp/4792605148

大和魂 表紙

以上のような想いを持ちながら、選挙に出ずに応援に回った2週間でした。

また、今週から全国を回って、生身での啓発活動を行っていきます。

12月~1月にかけてやる勉強会などはこちら(関東中心ですみません)

http://www.kamiyasohei.jp/category/event/

ただ、今回の選挙を通じて、自分が政治家としてお世話になった吹田の皆さんにも、またいろいろとお世話になりました。

思いがあって全国飛び回っているわけですが、来年は地元への貢献も考えます。

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こちらは年末年始の宿題にします。

分身がいてくれたら、政治活動と啓発活動と両方分けてできるんですが、、、

政治活動は目の前の現実と向き合わねばなりませんし、

啓発活動は大きな視点からビジョンを語らねばなりません。

この2つの活動が一致する日はまだまだ先のことになりそうですが、

政治の現場を知り、もがくからこそ、伝えられる思いもあると思いますので、

一つの体と一つの心で頑張るしかありません。

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