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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
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スリランカ視察 (平成24年10月30日~11月3日)

視察・研修報告 |

スリランカ視察 (平成24年10月30日~11月3日)

三日間、スリランカの視察に行ってきました。

スリランカは、

人口 約2000万人の北海道の八割くらいの大きさの島

宗教は、70%の仏教、10%のヒンドゥー教、8%のイスラム教、11%のキリスト教

GDP成長率は、8.3%、一人当たりのGDPは約2800ドル(2011)

主要産業は縫製業と農業で、外交は非同盟中立でありインドとの関係を重視

といった国です。

 

1815年にイギリスの占領下におかれた後、
1948年に独立、1972年にはスリランカ共和国に改称し、英連邦内の共和国となり、1978年から現在の国名となった。
しかし、1983年、シンハラ人とタミル人との大規模な民族対立が起こって、全土にわたって暴動が繰り返された。これ以後、2009年に至るまで長期にわたる事実上の内戦状態が継続し、経済発展が遅れています。

日本との関係
サンフランシスコ平和会議の時、当時のスリランカ財務相が、日本への戦後賠償を放棄し、逆に国際社会へ日本への支援を訴えてくれたという経緯があります。
それを知る日本の政治家の提案でスリランカの国会議事堂などは日本の支援で建設されています。
また現在も高速道路の建設などを日本が支援しています。

今回訪問し、一番の印象は、凄く親日であること。

(かんがい農業の中で育まれた国民性が日本と合うことや、日本の戦後復興を一つのモデルとみていることが日本との親和性の理由ではないかとのことでした。)
第二の印象は、国民の笑顔が素敵だということです。

 

以下時系列に沿って報告をまとめます。

 

一日目

視察初日は、まず吹田と姉妹都市提携のあるモロトワ市を訪問し、市長と懇談させて頂きました。

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モロトワ市の議員は29人おり、市議選挙で1番票をとった方が市長になられ、2番目が副市長をされるとのこと。

市の課題はゴミ問題で、吹田のゴミ処理のノウハウなどを詳しく聞きたいとの要望がありました。

また、モロトワ市の主要産業は、漁業と材木加工で、木材製品にはかなり自信があるとのことでした。

我々からいろいろ聞きたかったのですが、向こうも我々にたくさん質問があり、日本人の労働時間や日本人の勤勉さや責任感の源など、いろんな質問を頂きました。

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スリランカでは、おしんが人気で、最近も再放送があったそうで、どうもそのイメージが強い感じがしました(^◇^;)
今は、あんな感じではありません、、と説明はしましたが、、。
日本人がもう一度おしんから学ぶべきかもしれません。

市役所の庭には、姉妹提携の記念に吹田市長が植樹した木が茂っていました。

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議場も案内頂き、いろんなお話をさせて頂いたので、友好は深まったかと思います。

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せっかく姉妹提携があっても、全く交流の機会がなかったので、議員になって五年目でやっと顔の見える関係ができたことを嬉しく思います。

モロトワ市の町並みです。

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初日の午後は、文部大臣を訪問し、スリランカの目指す人材育成のビジョンを聞いてきました。

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技術面では、IT技術や外国語、理数科目の習得に力を入れ、
精神面では、愛国心、親や家族への孝行、人権意識の啓発に力を入れたいとのことでした。

また大臣からは、龍馬プロジェクトメンバーのいる町と姉妹都市提携を結びたいという要望もあり、メンバーが真剣に考えていました。
実現したらより意義のある視察になります!

 

国会議事堂の中で見学と食事をし、

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夕方は、コロンボの公立学校を訪問し、日本人の実業家がスリランカの子供たちに奨学金を渡す式典に参加させて頂きました。

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龍馬メンバーも全員スピーチをさせて頂き、良い経験になりました。
また、三時間にも及ぶ式典でしたが、子供たちが頑張って話を聞く様子にも感動しました。

夜は警察庁の長官と会食。

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スリランカの犯罪事情などを聞きました。
スリランカではマフィアなどは撲滅したものの、貧しさから窃盗などの犯罪はまだまだ減らないそうです。
そして、警察の一番の悩みは交通渋滞だそうです。我々も三日目に経験しましたが、あれは本当にひどかったです。
また、スリランカには内戦の余波もあり、まだ40万人も軍隊がいるそうです。日本の1.5倍以上です。

我々が肌で感じたのは、スリランカの治安の良さです。夜町を歩いていても危険は一切感じませんでした。スリランカの方はなにかみなさん優しい目をしていました。

二日目

午前中は、大学を管轄するもう一人の文部大臣にお会いしました。

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大臣はスリランカの占領から独立、内戦にいたるまでの歴史を説明会してくださり、
タミールのトラ(反政府組織)に幼くして連れて行かれ、戦うことだけを教育された若者の再教育が大きな課題だとおっしゃっていました。

この話は説得力があり、日本の歴史と重ねて考える部分がたくさんありました。
アメリカも日本人を再教育したわけですから、、
教育の問題は奥が深い。

また、大臣は、仏教、ヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教それぞれの信者を抱える国では、
自分以外の考えをもつ人を理解する教育が欠かせないとおっしゃっていました。
国としては、全ての宗教を平等に扱い支援するそうです。どの宗教もきちんと学べば良い人格を身につけられるというのが基本の考えで、宗教による人間教育の大切さを訴えておられました。

日本人の駄目になっている部分ですね。政治と宗教にはかかわるな!が日本の一般的な意見ですが、私はそれは大きな誤りだと感じていました。
今回のスリランカの教育スタンスは非常に参考になりました。

 

 

昼からは、市内の公立学校を視察させて頂きました。

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小学生から高校生、約2000人が通う女子校でしたが、

見てのとおり、施設は粗末で窓ガラスなどもありません。
しかし、これでもまだまだいい方だといいます。
日本の子供たちに一日でも体験留学させたらいろんな気付きがありそうです。

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印象的なのは、子供たちの目が澄んでいたことです。日本では疲れた目をしている子供が多い。海外にいくといつも感じます。

情報化のせいか、大人が疲れているからか?
物質的豊かさは優っているはずなのに、、。大きな大きな課題です。

 

学校の後は日本の大使館を訪問し、特任大使直々にレクチャーをして頂きました。

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スリランカの詳しい情勢や日本との関係、今後姉妹都市としてどんな交流が可能で、国からどんなサポートが頂けるかなどを聞いてきました。

また、この大使館の建物自体が100年以上もたつ歴史的建造物だそうです。

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夕方は、スリランカで初めてとなるであろう私立大学を訪問しました。といってもまだまだ建設中でしたが、看護科などもでき、将来は高齢化する日本に人材を送る構想もあるようでした。

これからどんどん大学を作ろうというスリランカと、大学が増えすぎた日本。比較するといろんな課題も見つかります。

 

お願いしていた大統領や官房長官との懇談は、先方とこちらの時間が会わず止む無く断念し、

夕方からは車で四時間かけてコロンボから100キロはなれたキャンディーへ移動。

100キロ走るのに4時間かかるんです。高速道路がなくてが渋滞がひどく、またオート3輪がたくさん走っていてなかなかスピードがだせないためです。

かなりしんどい移動でした。

 

三日目

朝5時に出発して、世界遺産の仏歯寺を訪問。

特別にお釈迦様の歯が祭られている部屋まで入れていただきました。

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キャンディーの町を見学した後、

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紅茶の輸入をしているメンバーの強い要望で、高原からさらに高い山にのぼり

紅茶を茶葉を栽培する畑や紅茶工場を見学してきました。

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そして、また4時間かけてコロンボに戻り、ものすごい渋滞を経験し、

夜は、JICAの所長さんと懇談し、日本のスリランカへの支援や今後の交流計画をお聞きしてきました。

 

 

今回の視察の目的は、

吹田市の姉妹都市であるモロトワ市がどんな町であるか知り、顔の見える関係を作ること、

内戦が終わりこれから国を立て直そうとするスリランカにおいてどんな教育を行おうとしているのかをヒアリングすることでした。

 

内容は上記のとおりで、教育を含めてまだ具体的な計画が出来上がっているわけではなさそうでした。

しかし、愛国心や宗教観(信仰)、他者理解の道徳、親孝行などを大切にしていきたいという根っこの部分にはすごく共感できましたし、

日本で忘れられつつある大切なものがスリランカには残っている気もしました。

先進国にいくよりも、途上国から学ぶことのほうが多いような気もしています。

 

また、日本や日本人が現状の実力以上に高く評価されていることを知り、嬉しさと申し訳なさの入り混じった気持ちも持ちました。

スリランカの方々がイメージする、まじめで清潔で、教育熱心で勤勉な日本人のモデル守っていかねばなりませんね。

 

また、学生時代に18カ国、

議員になってから、台湾、ドバイ、韓国、シンガポール、マレーシア、インドネシア、オーストラリア、中国、ベトナム、アメリカ、タイなどを訪問してきましたが、その中でも今回のスリランカの方の親日度はかなり高いです。

初めて台湾にいったときに感動しましたが、今回もかなり気持ちが動きました。

こうして世界に日本を大切に思ってくれる国があることが本当に幸せですね。

親日の国を増やしていき、世界に貢献できる日本にしていきたい、先人の貯金を食いつぶしたくない、

そんな思いを強めた3日間の視察でした。

 

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神谷宗幣 (かみや そうへい)龍馬プロジェクト全国会会長

昭和52年福井県生まれ。関西大学文学部・関西大学法科大学院卒業。
21歳の時、1年間海外で生活し、外国の若者と交流する中で「日本人に生まれたことの感謝」と「思考停止している日本の若者への問題意識」に目覚める。
2013年に株式会社グランドストラテジーを設立し、インターネットチャンネル「CGS」を開設し毎日番組を配信。大阪府吹田市を拠点に活動中で、日本人の意識改革のための海外研修及びセミナーや、「CGS」とリンクした「歴史」「主権者教育」「キャリアデザイン」「政治のしくみ」などをテーマにした講演は、若い世代を中心に多くの支持を得ている。
執筆活動も行い、主な著書として「大和魂に火をつけよう」「坂本龍馬に学ぶ仲間をつくる力」などがある。