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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
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寺子屋モデル勉強会 文責:尾崎剛

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寺子屋モデル勉強会 文責:尾崎剛(神谷インターン9期生)

本日は天正寺にて寺子屋モデルの代表である山口秀範さんの講義に参加しました。

まず、講義の前に私達インターン生に向けて歴史の見方に関するお話をして頂きました。南京事件に対して学生がどのような見方をしているのかということから始まったのですが、歴史を見る上で大切なのは2つあり、それは当時の国際法、国際情勢がどうなっていたか、自分の先祖がどう行動したかを想像することだそうです。

特に、前者の視点は非常に重要だと思います。歴史においては現在の視点から見ると確かに違法かもしれないけれど、当時の状況においては必ずしもそうでなかったということが多くあります。その上で、歴史を考える際には出来るだけ当時のことをイメージして考えることが大切だと改めて感じました。

その後、場所を移して、「幕臣にも人有り・・・外交の要諦」というテーマで、幕府の中から見た幕末がどの様であったかというお話を聞くことが出来ました。私たちは近代日本を考える際に、どうしても明治維新に目がいき、江戸時代は旧体制でよくないものと考えがちですが、実際には徳川幕府下においても多くの方が活躍していたそうです。この講義では幕末に外交交渉にあたった四人の人物が取り上げられたのですが、その全員に共通することがありました。それは、自分たちが国を背負っているのだという意識です。この四人の当時の言葉からもそのことがありありと伝わってきます。その一人である、村垣範正は「君命をはづかしむれば神州の恥辱と成りなんことをおもへば、胸くるしき事かぎりなし」という言葉を残しています。これは、もし自分が今外交交渉に失敗すれば、それは神話から続く日本国家にとって、大変恥ずかしく、問題な事で、そんな状況になれば、とてもじゃないが生きていけないといった赤裸々な思いが感じ取れます。

このように、四人ともが自分たちの仕事に対して、心の底から誇りを持つとともに、もし失敗した際にはそれこそ死を覚悟するという並々ならぬ決意を持っていました。先生曰く、この決心があるかどうかが非常に大きなポイントだそうです。

私が講義を受けて一番強く感じたのは歴史を知ることの大切さです。情報があふれている現代においては次から次へと新しく魅力的な情報が流れてきます。もちろん時代の流れにアンテナを張るのは重要なことです。しかしながら、歴史というものはそれら時の流れを超えてなお残っているものであり、そこにはやはり現在の新しい情報とは異なる重要な情報が隠されていると思います。

また、歴史を知るとは自分を知ることにもつながると思いました。日本の歴史を知るという事は自らがいかなる時代に生きているかを知ることになり、それはひいては自分を知ることになると思います。そして、今問題とされていることは昔の人ならばどのように解決したのだろうかなど教訓も得ることが出来ます。

現在の日本においては、日本の外交の問題点がいろいろと指摘されていますが、先生曰く、外交において大切なのは、決心を持っているか、そして、そのような決心をもった方が活躍できるシステムになっているのかの二点があるそうです。現状はこの二つともが揃っておらず、まずはそのようなところから変えていかなければならないといけないと感じました。

文責:尾崎剛(神谷インターン9期生)

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