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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)
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文教市民委員会 視察  福井市 金沢市

視察・研修報告 |

日程  平成2日~

                      

視察テーマ:
福井市 ①学力向上の取組み、②漢字学習、③立志式

       金沢市 ①金沢市民芸術村、
②小中一貫英語教育、③『絆』教育

8月2日、
福井市役所を訪れて、上記3項目についてレクチャーを受けました。

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 まず、
福井市の学校教育全般についての説明。中でも力を入れて説明を頂いたのが、2学期制の導入と福井市教育支援プランでした。

 2学期制の導入は、授業時間数の確保と教師の負担軽減を目的として実施されているとの事。
授業時間の確保については、目に見える効果があるようなので、吹田市でも導入を検討してはどうかと考えます。

 福井市教育支援プランは、
地域を支え、世界に羽ばたく人材の育成』を基本目標に、
郷土福井について学ぶと共に、世界に目を向けた教育の支援や食育支援、家庭・地域・学校の支援を行っておられます。

 郷土について学ぶという点では、
福井にゆかりある偉人伝の副教材「ふるさと福井の人々」を編纂し、それらを学ぶことで、地域に誇りを持ち、
将来地域を支える人材を育成することに力を入れておられることが良く分かりました。

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 学力向上の取り組み取組みとしては、
特別なことを行っているわけではなく、むしろ点数をあげることに力は入れていないとのことでした。では、なぜ学力が高いのか、
と自己分析を尋ねると、家庭の教育力がしっかりしていること(3世代同居などを例示)、
管理職を含めた教師や学校職員の協働体制がしっかり取れていることが理由ではないかとの返答が返ってきました。

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 漢字学習については、
白川静氏の功績を残すために、数年前から始めたもので、特に学力向上を目的とするわけではないが、
子供たちや教師は興味をもって漢字学習に取り組めるようになったとのこと。

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 立志式については、
橋本左内の人生や『啓発録』を学んだのち、中学2年生の終わりに学校行事として、生徒個人が自分の『志』
を発表するような場を設けているとのこと。

副教材もしっかりつくっておられ、
市内はほぼ全校、県内でも多くの中学校で同じ取組みをしているとのことでした。

 議会でも提案していますが、
こうした取組みは本当に意義があると思います。

若いうちに生きる意義や、
目標を哲学することが本当に大切です。ただ、勉強していい大学に入り、自分のためだけにいい会社に入っても人は幸せにはなれません。

 私はインターンの学生に簡単な
「立志式」を毎回させています。

何気ないことのように思いますが、
この積み重ねが効果を生むんです。

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視察後は、
議場の見学もさせてもらいました。

ある議員さんから

  「議場に国旗をあげて共産党の議員さんからクレームは出ないんですか?

 福井の職員さん

  「市民を含めてそんなクレームは出たことありません」

また、橋本左内の資料の中に靖国神社の遊就館の案内があり

 ある議員さんから

「市の予算で作るものに靖国神社など載せて学校現場からクレームはないのですか」

 福井の職員さん

  「一度も出たことはありません」

 これが福井のスタンダードです。
同僚の議員さんにもわかっていただけたのではないかと思います。さて、福井がおかしいのか。吹田がおかしいのか。

 世界を飛び回り、気付いた私は、どちらがおかしいのか分かります。

 戦後の教育史を学んだ私は、
なぜ日の丸などに違和感を持つ人が誕生してきたのか知っています。

 どこかで気付く機会があればいいと思うのですが、、、。

 福井や石川などが学力が高く、

 大阪や沖縄の学力がなかなか上がらないのです。

 相関データでみたことがあり、顕著でした。

**********
***

  

 8月3日は、
午前9時より金沢市市民芸術村を現地視察しました。

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この施設の特徴は、
24時間利用可能、4時間1000円の安価な利用料、
市民公募でディレクターを決め管理を任せる、といった点です。

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 紡績工場跡を改装した施設は非常にモダンで、
市民活動のよい舞台であると感じました。

運営費用は年間1億円程度、もう少しコストダウンが図れればよいではないかとも感じましたが、
芸術活動に特化した活動場所を維持するにはそれくらいの投資は必要なのかもしれません。本施設は、
市民の芸術活動を支援するというテーマが明確で、使い勝手がよいと感じました。吹田市も多くの公共施設がありますが、
それらは使用用途が不明確で、集約がされていないという問題がありまう。
施設の選択と集中が必要なのではないかと考えさせられました。

 

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 11時より、市役所に移動し、英語教育と絆教育についてレクチャーを受けました。

金沢の英語教育は、
平成16年からスタートしており、小学校3年生から6年生まで年間35時間の授業を受けます。
指導は非常勤の日本人講師(インストラクター)と担任のTTで行う。インストラクターにかかる人件費は年間約9500万円。
また、24校ある中学校にも13人のALTを配置し指導に当られます。彼らの人件費は年間約6500万円。
小学校と合わせて年間1億6000万円。金沢市の英語教育にかける気概を感じました。

 実際の効果としては、
英検の成績などが顕著に上がっているようです。目指すところは、世界に通じる人材育成。
福井市と同じように世界を視野に入れた教育に感心しました。

 

 絆教育は、人、
社会、自然、世界とのつながりや、自他共に認め合う精神、そして地域に誇りを持つ子供の育成を目標に近年始められた取り組みです。。

ボランティア活動や地域行事へのいっせい参加を中心に今後活動が拡がっていくようです。

大阪では『人権教育』
とくくってしまうところを、新しい形として構成しているところが参考になりました。

地域で活動し、
地域や地域の人をしり、地域に誇りを持つ。それがしいては、国への誇りとなるであろうし、また個人への誇り、
自尊心に繋がるのであろうと感じました。

 

 

今回、二市を視察し、
教育に関しては共通点をたくさん見つけました。それは吹田市に欠けているものではないかと思います。こうした視察で、ただ「分かる」「知る」
だけでなく、実際の市政に落とし込んでいける活動を模索していきたい。こうした視察も市民の税金で行っているものですから、
しっかりと還元しなければならないと思うのです。 

 

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