日々の活動やニュースに対する考え、視察の報告などをブログにまとめています。

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神谷宗幣 (かみやソウヘイ)

ブログの記事一覧

韓国と日本の言論

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日本では、

日本人は悪くなかった、日本は素晴らしい国である、

と発言するとメディアは言論人を攻撃し、政治家なら潰されてきました。
(最近はだいぶ変わってきましたが)

韓国では、

韓国人にも問題はあった、韓国も反省すべきだ、

と発言すると総攻撃なんですね。

このコントラストが滑稽ではないですか?

【ソウルから 倭人の眼】
言論の自由押しつぶす韓国の“民族至上主義”

2014.6.15 07:00 [韓国]産経

 韓国の新首相に指名された韓国紙、中央日報元主筆の文昌克(ムン・チャングク)氏が、朝鮮半島の日本による統治や南北分断について「神がわが民族に与えた試練」と発言したことなどで、徹底的な袋だたきに遭っている。数年前に発した個人的な言葉なのだが、特に問題視されているのが、日本がからむ韓国の“民族性”に触れたことだ。韓国人が誇りとして止まない“民族”の負の部分に言及したため、非難と騒ぎが止む気配はない。(ソウル 名村隆寛)

◆ 神のおぼしめし

 問題とされている発言の一部は、すでに韓国KBSテレビのニュースなどで放映されている。このうち「日本」と「民族」という言葉が出てきた複数の場所での、主な発言を列挙する。

 文氏は2011年、自身が「長老」を務めるソウル市内の教会で説教し「(韓国が)日本に侵略され植民地になったのは、神の意向があったからだ。『おまえらは(李氏)朝鮮王朝500年を無為に送った民族で、試練が必要』という神のおぼしめしだ」と語った。

 また、朝鮮王朝末期に言及し「朝鮮民族の象徴は怠けること。怠惰で自立心に欠け、他人の世話になること。それが民族のDNA(遺伝子)として残っていた」と述べた。

このほか、「(慰安婦問題は)深く考えなくとも、われわれはよい暮らしができる。(日本から)謝罪を受けなくていい。」「日本からの技術導入で韓国は経済発展した。日本は韓国より(最近は)衰退している。神が暗かった地政学を祝福の地政学へと変えてくれた」などとも発言している。

 文氏については、これまで中央日報の論説やコラムを通して、“大記者”として当然、知っていた。ただ、敬虔(けいけん)なキリスト教徒で、しかも信者を前に説教をする姿には新鮮さを感じるとともに、意外な印象を受けた。

「神様」の表現を除くと…

 文氏の発言は本人も言っているように、宗教の場で口にしたもので、「逆境や試練は神様の意向」という“宗教上の戒め”のようだ。事実、そのように語られている。しかし、韓国ではメディアを中心に“総スカン”を食らっている。

 実際に神様の意向であったのかどうかは分からないが、ここで思いついたことがある。文氏の発言から「神の…」「神が…」の表現を除いて書き直して、あらためて読んでみれば、どうなるかだ。実にダイレクト(直接的)で分かりやすい。「神うんぬん」はともかく、これが“反民族・親日的”と問題視されているわけだ。

韓国メディアは「わが民族をおとしめている」と文氏の発言を総攻撃しているのだが、これほど直接的ではなくとも、韓国では過去に、日本の支配を許した「民族」への反省を促した言葉も事実、ある。1981年8月15日の光復節(日本の朝鮮半島統治からの解放記念日)に、当時の全斗煥大統領は次のように演説している。

 「われわれの国恥について日本帝国主義だけのせいにするのではなく、当時の国際情勢に疎かったわれわれ、国内的団結を期することができなかったわれわれ、それから国力が弱かったわれわれ一人ひとりのせいであることを厳格に自責する姿勢を持たねばなりません」

 自虐性に乏しい韓国でかつては、大統領が自ら民族を戒めた時代もあった。その後、特に1990年代の文民政権の登場(金泳三政権)以降は、日本にからんで韓国の民族を卑下するような言動はタブー視された。そうした発言をしたり論文や書物で発表したりする人物は、例外なく全員がメディアから総攻撃を受け、その主張は封殺され、社会から干されている。

事実はどうだったのか

 韓国のメディアや世論から見れば、文氏の発言は「民族をおとしめた」ものであるのだろう。ただし、全く的を外したものとは言えない。日本と韓国以外の第三者から見たかつての朝鮮半島が、日本の統治を許さないほどの状況にあったかは、100年以上も前に欧米の人物によって記録されている。

たとえば、フランス人宣教師のシャルル・ダレや、英国の女性紀行作家イザベラ・バード(ビショップ)、米国人宣教師のホーマー・ハルバート、その他複数のジャーナリストらによって、李氏朝鮮王朝末期の朝鮮半島がどうだったが、書物として鮮明に残されている。ここでの詳細は割愛するが、当時の朝鮮半島では、官僚(両班)の腐敗が横行し、内紛は続き、為政者らは朝鮮半島を取り巻く国際情勢の把握に疎く、庶民は極度の貧困に苦しんでいた-ことなどが先人の客観的な目で詳細に観察されている。

 これらの記録を再度読み返して、あえて言わせてもらえば、当時の朝鮮半島は「どうしようもない状態」だったのだ。全元大統領の戒め通りであり、問題とされている文氏の発言も、表現はともかく、決して外れているとは思えない。

 しかし、“民族”の卑下、とりわけ過去の日本統治がからんだ民族おとしめはデリケートで微妙な問題で、現在の韓国社会では許してもらえない。社会の雰囲気として“あってはならない”ものなのだ。

土壇場に置かれて

 韓国では“触れてはいけないもの”に文氏はあえて触れ、何年か前の発言をほじくり返されてしまった。

 発言についての謝罪の意思を問う韓国メディアからの質問に、文氏は当初「何か謝罪すべきことがあるのか」と答えた。その後、問題となっているのが「記者時代の記事やコラム、宗教家として教会での発言だ」と断った上で、「一般の国民感情とやや離れたところもあり、誤解される可能性があるのは遺憾」とした。文氏は「(首相にふさわしいかどうかを見極める)国会の人事聴聞会で全てを話す」と述べている。

「元記者とか特定宗教の信徒とかの立場ではなく、首相候補としての資質が問われているために、問題が起こっているという事実を文氏は忘れてはならない」(朝鮮日報)と、韓国メディアの比較的冷静な論調は、文氏の首相としての資質、首相にふさわしいかどうかに疑問を投げかけている。

 言論人として毅然(きぜん)とした態度で

世界に模範の示せる日本

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久しぶりに素晴らしいニュースをみて、嬉しくなりました。

参加された皆さんにお礼を言いたいです。

これからの日本が国際社会で目指す姿ってこうしたものだと考えています。

日本って、日本人って素晴らしいなと思ってもらえる国民であり、国を目指したいですね。

私も日本を出た時の、行動をしっかり考えます。

日本人サポーター負けた後もW杯会場のゴミ拾い 「日本は文化も教育も最高だ!」と世界中から絶賛

2014年6月16日 18:49 (J-CASTニュース)

サッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会での日本人サポーターの振る舞いが素晴らしい、と世界中から尊敬の念を集めているのだという。… (J-CASTニュース)

サッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会での日本人サポーターの振る舞いが素晴らしい、と世界中から尊敬の念を集めているのだという。

2014年6月15日に行われた日本対コートジボワール戦で日本は1-2で敗れた。怒りを露わにイスを蹴ったり、何かを投げつけたりするサポーターが少なくない中で、日本のサポーターの取った行動は会場内のゴミ拾いだった。

■負け試合に取り乱すことなく上品な行動に出た

アメリカのケーブルテレビ局向け放送局のターナー・ブロードキャスティング・システムは2014年6月15日付けの自社サイトコラムに2枚の写真を掲載した。そこにはW杯会場の観客席と思われる場所で何人もの男性が青く大きなビニール袋を持ってゴミを拾っている様子が写っている。記事は「2014年のW杯で日本のファンは試合の後に清掃を始めた」という見出しを掲げ、日本のサポーターはコートジボワールに2-1で敗れたものの取り乱すことはなく、近くにゴミ箱がないことが分かるとゴミ拾いを始めた。その作業は徹底されていて、負けたチームのサポーターなのにもかかわらず非常に上品な行動だ、などと書かれている。

よほど衝撃的で不思議な光景に見えたのか、この日本人の清掃の様子がネット上に多くアップされている。「ツイッター」で写真を公開した人のコメント欄には英語とスペイン語で、 「彼らの文化と教育。ブラボー!」

「日本は最高だ!」

「彼らはとても礼儀正しい。私たちは彼らから多くのことを学ぶことができる」などと尊敬の念を示している。

■「日本のサポーターが世界から称賛されるのは至極当然」

このニュースを読んだ日本のネットの掲示板などでは、 「サポーターも外交大使の役割を見事に果たしてるね。ほんとにありがとうございますって感じ」

「ゴミを散らかせたら片付けるなんて当たり前のことに理由が必要なのか」

「やっぱり何事にも責任感を持たないといけないという教育と、社会環境のおかげと、何よりサッカーという好きなことに対する思いからだろう」などといった書き込みが出ている。

スポーツジャーナリストの工藤健策さんに話を聞いてみると、海外のサッカースタジアムの観客席はとにかく汚いのだという。ファンにとって観客席は不満をぶつける場所になっていて、ゴミを撒いたりイスを蹴飛ばしたり、平気で落書をしたりしている。これは国レベルのサッカー、スタジアムに対するとらえ方の問題で、特に清潔好きかどうかということは関係ないそうだ。

日本でもJリーグが始まるまでのサッカー場は非常に汚かったのだという。そして綺麗なスタジアムが完成すれば日本人特有の潔癖さ、清潔好きが表面に出てきて、キレイさを維持しようとするのだそうだ。 「世界のサッカーファンと、日本のサッカーファンのレベルの違いということでしょう。ネットに出た清掃の写真で日本が世界から称賛されるのは至極当然ともいえますし、もし、日本の姿勢を本当に見習ってもらえるとしたら、いい傾向です」

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戦没者の慰霊と学生の学び

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サイパンも悲惨な戦場でしたが、

こうした式典も時代の流れと共に消えていくのでしょうか。

前も少しふれましたが、高校の修学旅行などで海外にいくなら、是非アジアの慰霊碑などをまわってもらえないかと考えます。

それぞれの土地にゆかりのある方が眠っておられる地があると思うので、

高校生と変わらぬ歳で戦地に赴いた方の人生や気持ちを学び、

今の時代に感謝すると共に、日本人として慰霊することは、学生にとって良い気づきになると思うのです。

今は観光地やリゾートになっている地が、かつては厳しい戦地であったと知り、またそこで観光やレジャーも楽しんできたらいいと思います。

先人の慰霊、学び、レジャーをかねたアジアの戦地をまわる修学旅行。

いかがでしょうか?

戦争を体験された世代が亡くなられる今だからこそ、そんな発想もいいかと思います。

広島、長崎、沖縄といった場所をまわる以上に意義があるように感じいます。

サイパンの戦いから70年、犠牲者追悼式典 日米から出席

2014/6/15 21:27

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15日、サイパン島で式典に出席した後、地元の知人らと記念撮影する井手口義雄さん(共同)

 【サイパン=共同】北マリアナ諸島(米国自治領)のサイパン島で15日、太平洋戦争での日本敗戦を決定付けた「サイパンの戦い」から70年の記念式典が開かれた。戦闘に参加した日米双方の元軍人も出席して激戦の犠牲者を追悼し、平和への思いを新たにした。

 元海軍兵の井手口義雄さん(88)=栃木県那須塩原市=は「戦友たちは『おっかあ万歳』と、母親や家族の名前を呼んで死んでいった」と、あふれ出る涙を拭いながら戦死した仲間をしのんだ。「自分だけ一人生き残って申し訳なかった」と慰霊訪問を続け、今回で30回目になるという。

 日本軍の野戦重砲兵第9連隊の一員だった自営業、岡崎輝城さん(92)=香川県坂出市=は圧倒的な戦力でサイパンに上陸した米軍に「大変なショックを受けた」と振り返った。捕虜となって米本土に移送された際「命ある限り、必ず祈りに来るという誓いを立てた」といい、毎年この時期に訪問。今回は孫やひ孫ら5人も同行した。

 米テキサス州の元海兵隊員、カール・マシューズさん(89)は約1カ月にわたったサイパンでの日々を「地獄のようだった」と回想し「家族のように親しかった40人の仲間が戦死した」と目を潤ませた。岡崎さんに「同じ時にこの島に一緒にいたんだね」と声を掛け、固い握手を交わした。

 約400人が集まった式典は米当局などで構成する実行委員会が主催、日本政府からは在サイパン出張駐在官事務所長の菊池斉領事が出席した。元軍人らは式典を前に市街地をパレードした。

 米軍はサイパンに1944年6月15日に上陸。占領後は日本本土がB29爆撃機の往復飛行圏内に入り空襲が激化、民間人死傷者が激増する転機となった。米当局によると、10年ごとに開かれてきた大規模な式典は元軍人らの高齢化を理由に今回で最後となる見通しだ。

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広島まほろぼ学習会 素読教室 視察

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一泊二日で広島にきています。

CGS収録→懇親会→CGS収録→素読教室→講演会→懇親会と寝る間もない、かなりのハードスケジュールf^_^;

今日の午前中は、広島まほろぼ学習会の素読教室を見学してきました。

主催の松田さんから素読の効果は聞いていましたが、百聞は一見に如かず、でした。

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最初に少し素読をしてから

子供たちがそれぞれに覚えた文章を素読します。

古事記や御製、和歌、士規七則、歴代天皇125人、辞世の句などなどテーマは自由ですが、小学校低学年くらいの子供たちが100人以上の前で堂々と発表します。

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また、素読する文章の人物紹介もあり、中には小学生の子供が講義する場面もありました。

さらに、唱歌や外国の国歌の素読もあり、文化伝統や国際理解も教えています。

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子供向けかと思ってましたが、大人も十分勉強になります。

ご縁があり、
寝屋川JCの理事の方々にもご参加頂きましたが、皆さんも関心しておられました。

これは一度吹田でも開催せねばなりません。

早速企画します!

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妄想暴走中国 河添恵子氏

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先週夕刊フジに掲載された記事をまとめました。

これらのテーマについてはそれぞれCGSの『変容する中国のシナリオ』で突っ込んで聞いています。

随時配信していきますので、
お楽しみに!

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【妄想暴走中国】
闇に葬られる天安門事件 ネット規制強化で関連記事検索できず
2014.06.10

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6月4日は天安門事件から25周年にあたり、日本を含む世界各国で大規模な追悼式典や集会、デモが行われた。世界の億単位の“良識ある目”がリアルなドキュメントとして見届け、今も生々しい記憶として残るが、中国政府は「一部の学生による暴動」と片付け、人民解放軍による武力制圧で多数の死傷者が出た事実を、総括も謝罪もしていない。

それどころか、遺族からの賠償請求には無視を決め込み、民主活動家や人権活動家、学者、弁護士らを逮捕したり自宅軟禁にするなど容赦ない。さらに天安門事件に関する取材を北京で進めていた海外メディア、果ては天安門広場でVサインをして写真撮影をしただけの人民までが“見せしめ逮捕”されたとか。

過去10年で最も強い治安維持体制が取られているとの声や、ネット規制をさらに強化しているとの声もある。中国版ツイッター「微博」(ウェイボー)の検索欄にまず、「天安門事件」や「六四」と打ってみたところ、出てきたのは「関連する法律法規と政策により、検索結果の表示はしない」との文面だった。

しかも中国政府は1976年4月5日に起きた民主化の原点とされる運動「四五運動」を、いつしか「天安門事件」(=日本では第1次天安門事件)と記すようになった。記事検索などで、こちらの情報なら出てくるが、6月4日の天安門事件は「六四政治風波」「六四動乱」などにすり替えている。この言葉で検索しても、やはり内容は表示されない。

何より「自由」「人権」「民主」を求めて平和的に抗議をした若き人民が、どれほど命を落としたのか、死者数については数百人から数千人と多様な説があるが、いまだに公式な発表はない。人民の管理・監視には非常にたけているはずの中国が、である。

このように中国政府はわずか4半世紀前の“真実の武力制圧”については知らぬ顔で、半世紀以上前、つまり中華人民共和国の建国前の“日中関係史”だけは専門家気取りでいる。

習近平国家主席は3月下旬からの欧州歴訪中、ドイツの首都ベルリンで講演を行った際、「旧日本軍は南京占領時に30万人以上を虐殺した」「日本軍国主義が発動した侵略戦争で、3500万人以上の死傷者が出た。残虐行為は今もわれわれの記憶に残る」などとホザいてくれた。

25年前の真実の歴史-無残な殺戮(さつりく)行為を闇に葬ろうと、姑息な手段で悪あがきを続ける中国政府に、歴史を語る資格などない。

■河添恵子(かわそえ・けいこ) ノンフィクション作家。1963年、千葉県生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業後、86年より北京外国語学院、遼寧師範大学へ留学。主な著書は「中国崩壊カウントダウン」(明成社)、「豹変した中国人がアメリカをボロボロにした」「だから中国は日本の農地を買いにやって来る」(産経新聞出版)など。

【妄想暴走中国】
日本企業への理不尽なカツアゲ戦略 各地で賠償企む“反日訴訟活動家”
2014.06.11

習近平政権になって、中国では政治犯・思想犯による投獄者が激増している。一方、1990年代には中国政府の監視対象だったのに、ゾンビのごとく蘇った政治的人物もいる。その1人は“反日訴訟活動家”で「中国民間対日賠償請求連合会」の童増会長である。

中国サイトによると、童氏は「中国民間保釣聯合会(=尖閣諸島を守る中国民間の連合会)」会長や、学者、投資会社の董事長(会長)、中国宋慶齢基金会理事など、複数の肩書を持つ。強烈な民族主義者で「2005年の反日デモの仕掛け人」との記述もある。

童氏が対日訴訟に目覚めたのは「西ドイツがユダヤ人に損害賠償を求める道義的権利があることを認め、生存者への支払いに同意した」という、1988年の報道がきっかけとされる。

「同様の訴訟ができるはずだ」と動き出したが、中国には89年の天安門事件で西欧社会から強い制裁が加わった。ベルリンの壁崩壊や、共産主義国家の瓦解もあり、中国共産党はまさに崖っぷち。頼みの綱、つまり金づるは「平和ボケ」した日本だけだった。そのため、童氏の動きは封じ込まれた。

その後、国家賠償を民間の個人賠償に切り替え、日本でも訴訟を何回か起こしたが、「日中間の請求権の問題は、72年の日中共同声明後は存在しない」「国家賠償責任には民間の賠償責任も含まれる」を理由にすべて敗訴した。中国各地の人民法院(地裁)でも提訴したが、いずれも同じ理由で却下され続けてきた。

ところが今年3月、三菱マテリアル(旧三菱鉱業)と日本コークス工業(旧三井鉱山)の2社を相手に、第2次世界大戦中の「強制連行」をめぐって、元労働者や遺族へ損害賠償や謝罪を求める訴状が北京市第一中級人民法院で受理された。

4月には、日中戦争勃発前の船舶賃貸契約をめぐる訴訟で、上海海事法院(裁判所)によって、商船三井の大型船が浙江省の港で差し押さえられた。その後、商船三井が賠償金に金利などを加えた約40億円を、供託金として中国当局に支払った事実も報じられた。

中国の司法界は、共産党の指導下にある。国交樹立以来、約40年続いた日中両国政府の見解を反故にして、習政権はそれ以前に時計の針を戻して“カツアゲ戦略”へと舵を切った。「日本の帝国主義戦争を支えた極悪非道な企業」への報復は当然であり、日本の弱体化、属国化への早道と考えているのだろう。

「今後も似た裁判を、各地で起こす準備を進めている」と、活躍の時を迎えた童氏の鼻息は荒い。「強制連行」「過労死」などの対日訴状が、各地で受理されて裁判になれば、日本企業への厳しい判決は免れない。日本は、理不尽な“カツアゲ”に断固として対抗すべきだ。

■河添恵子(かわそえ・けいこ) ノンフィクション作家。1963年、千葉県生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業後、86年より北京外国語学院、遼寧師範大学へ留学。主な著書は「中国崩壊カウントダウン」(明成社)、「豹変した中国人がアメリカをボロボロ